こばやし方南町歯科かわら版 第4…

こばやし方南町歯科かわら版 第41号

シリーズ(13)口の中の痛み − …

「歯肉・舌が痛い」 「あごの周囲が痛い」どうして?

いろいろな原因で,歯の痛みを感ずることを説明してきましたが,痛みに関係す

る三叉神経のことを説明します。

むし歯や歯周病の痛みは,三叉神経(知覚神経)が痛みのシグナルを脳へ伝えて感じます。

この神経は,歯科領域とは大変関係の深い神経です。

 

  三叉神経は,12種ある脳神経という神経の一つで,あごや顔の全域,口の中の全域に分布しております。  

この神経の特徴は,脳を出てすぐに,眼神経,上顎神経,下顎神経の3枝に分かれて(三叉路) 眼の周囲や額,上顎や上頬部,下顎や下頬部に分布しております。

三叉神経が関係した疾患として、三叉神経痛があります。

 

  三叉神経痛の代表的な疾患は,突発性の三叉神経痛と疱疹後三叉神経痛 があります。

  突発性の三叉神経痛は,三叉神経が周囲の血管に圧迫されて,額,頬,あごの部分に突然痛みを生ずることが多く,食事や会話をするだけでも痛むようになります。

 疱疹後三叉神経痛は,以前に水痘に罹患した経験があり,抵抗力の落ちた高齢者が三叉神経領域の帯状疱疹に罹患し,治癒した後に痛みが持続するもので,日常生活にも影響することがあります。 

いずれにしても神経痛の専門医に受診する必要があります。

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