こばやし方南町歯科かわら版 第7…
生活習慣病とくに高血圧と歯周病とのかかわりについて
高血圧は、腎臓や副腎の病気などからくる原因のはっきりしているものと原因不明の本態性高血圧があります。多くの人は、この本態性高血圧です。
高血圧の状態が長く続くと、心臓は心肥大や心不全、血管は動脈硬化を起こす危険があります。常に強い力が加えられているせいで血管がもろくなります。
口の中では、歯肉の血管はもろくなり、細い血管が詰り血液が流れにくく、このため歯周病原菌が停滞しやすくなり、歯肉がはれたり、出血が起こりやすくなります。 つまり、歯周病が急速に進行(悪化)してしまいます。
高血圧は、専門医による治療が必要です
高血圧の治療は、専門医による忍耐強い治療が必要です。
高血圧の基本的な治療法は、生活習慣の改善ですが、充分な血圧のコントロールが得られない場合には、降圧剤を使った治療を開始します。
この降圧剤の代表的なものにカルシウム拮抗剤、AEC阻害剤、アンジオテンシン受容体拮抗剤等があります(少し難しくなりましたか)。
高血圧は、特殊な型の歯周病を起こします(降圧剤の副作用)
カルシウム拮抗剤を長期間使用した場合に、口腔の清掃状態が悪く、慢性的な歯肉の炎症があると、歯冠を被う程、歯肉は徐々に硬く腫れてくることがあります。この状態を歯肉増殖症といいます。
歯肉増殖症を治すためには、徹底的な歯石除去等の専門的なクリーニングと歯磨きが必要です。場合によっては、歯肉切除という手術が必要となります。